自分で球速を測る方法やスピードガン球速計測の原理、スピードガンの謎をまとめて紹介。軟式球と硬式球の球速差が「5~10キロ」といわれる理由、プロ野球の球速(スピードガン表示)はスタジアムによって多少前後する!?スピードが出やすい(!?)球場とは
野球・球速(速度)測定方法
▽主な野球の球速(速度)測定方法
- 【スピードガン】
- 【スピードガン機能内蔵ボール】
手間なく速度計測が可能。
ネットに向けボールを投げれば1人での計測も可能 - 【スピードガンアプリ】
スマートフォンなどで計測が可能 - 【リアルピッチング】
『ROUND1』の『SPO-CHA』にて一部店舗で計測可能 - 【ストップウォッチ】
手動でのタッチ操作により誤差が生じる可能性あり。
あくまでも目安程度か
スタットキャスト
- 【スタットキャスト】
球速に加え、回転数などの投球データを知る事ができる
スタットキャスト(Statcast)は、MLBで導入されているデータ解析ツール。
投球データ以外にも、打球の速度、角度、飛距離などの打撃データ、
一塁到達タイムなどの走塁(走力)データや、守備(守備力)のデータ等、あらゆる情報を数値化する。
スタットキャストは、MLBアドバンストメディア社によって開発され、2015年にメジャーリーグ全30球団の本拠地球場で導入されている
スピードガン球速計測の原理
スピードガン球速計測の原理は
「物体に向けて電磁波を照射し、物体による反射波を測定する」
事で数値化されます。
※警察がスピード違反の取り締まりに使う装置と原理は同じ
※『ドップラー効果』により反射波の周波数が変化するため、発射波の周波数を比較する
【身近なドップラー効果】
救急車のサイレンの聞こえ方が距離などによって違くなる現象も『ドップラー効果』となります
軟式球と硬式球による球速差
軟式ボールと硬式ボールのスピードの差は
「5~10km/h」になる事もあるといわれています。
※硬式球の方がスピードは出やすいとされています
軟式ボールは「投げた時にボールが変形し、力が伝わりにくい」
との理由から硬式球に比べ球速が出にくいといいます。
そんな中、テレビ番組でプロ野球選手ではないのに軟式球で140km/hオーバーを連発していたのが、ヤリ投げ・世界陸上選手権銅メダリストの村上幸史氏です。
(体育会の)番組では軟式球で140km/hオーバーを連発し、
番組内での最速145kmを計測。硬式球であれば更に球速が出ていた可能性もあります。
村上氏は
2009年の始球式で142キロ(横浜スタジアム)、
2015年の始球式では144キロ(横浜スタジアム)を計測。
過去には152km/hを計測した事もあるそうで、野球の遠投は120m超との事。
この数字は球速、遠投ともにプロ野球選手の中でもトップクラスといえるかと思います
プロ野球の球速は球場によって違う!?
プロ野球の球速は球場によって多少前後する場合があるといいます。
原因はスピードガンの設置条件や気象条件(風など)
によるもので、以下の球場では他の球場に比べ球速が出やすい傾向があるようです
・神宮球場
・甲子園球場
・宮城球場(楽天モバイルパーク宮城)
・横浜スタジアム
など
※『楽天モバイルパーク宮城』の正式名称は『宮城野原公園宮城球場』。
旧称『宮城球場』として知られている
プロ野球(MLB)世界最高球速投手
【MLB・世界最高球速】
アロルディス・チャップマン 約169.1km/h (105.1マイル)
※2010年に計測
NPB最高球速投手
【NPB最高球速】
ビエイラ 166km/h (東京ドーム)
※2021年8月13日に計測
21年8月にビエイラ(巨人)が166キロを計測するまでのNPB最高球速(日本人最速)投手だったのは大谷翔平の165キロ。
日本ハム時代の2016年10月16日に計測(札幌ドーム)。
大谷に記録を更新されるまでのNPB最高球速記録は巨人のマーク・クルーンが計測した162キロ
(08年6月1日 ヤフードーム)
アマチュア(ノンプロ)球速データ
▼高校野球・球速DATA
【田中将大 (駒大苫小牧高→楽天) 】
球速 | 学年 | 情報 |
150 | 2 | 2005年夏の決勝で(当時)「2年生初」の150キロを計測 |
【安樂智大 (済美高→楽天) 】
球速 | 学年 |
155 | 2 |
157 | 3 |
【大谷翔平 (花巻東高→日本ハム) 】
球速 | 学年 |
147 | 1 |
151 | 2 |
160 | 3 |
【佐々木朗希 (大船渡高→ロッテ) 】
球速 | 学年 |
147 | 1 |
157 | 2 |
163 | 3 |
▼中学野球・球速DATA
【森木大智 (高知中→高知高→阪神) 】
球速 | 学年 | 情報 |
150 | 3 | 中学軟式球で150キロを計測 |
中学軟式史上初となる150キロを計測した怪物中学生・森木大智投手(高知中→高知高)。
軟式球は硬式球よりもスピードが出にくいとされている中での記録であった
中学生史上最速150キロ・森木大智投手
2018年に中学軟式史上初となる150キロを計測した森木投手。
軟式球は硬式球よりもスピードが出にくいとされている為、
軟式球で150キロ投げるという事は硬式球では150キロ以上を計測する可能性もある
※軟式球と硬式球の球速差は約5~10キロとの見方もある
【森木大智プロフィール】
2003年生まれ
高知県土佐市出身
投手
右投左打
【経歴】
高知中学(中学軟式野球大会・日本一)
↓
高知高校
↓
阪神(ドラフト1位)
【最速記録】
球速 | 学年 |
127 | 小学6年 |
132 | 中学1年 |
137 | 中学2年春 |
141 | 中学2年夏 |
145 | 中学2年冬 |
148 | 中学3年春 |
150 | 中学3年夏 |
※2016年(当時の)NPB最高球速165キロを記録した大谷翔平選手の中学時代のMAXは130キロ台
【野球を始めたきっかけ】
森木投手が野球を始めたきっかけは
保育園の時に阪神・藤川球児投手の火の玉ストレートが凄いと感じ野球を始めた。
(野球以外にも、主に水泳をしていた)
【参考にしている選手】
森木が参考にしている選手は大谷翔平。
『大谷選手は投げる時に右膝が内折れしにくい』
『右足に(体重を)乗せて(右膝を)残して投げる意識』
『球速も上がって、フォームが安定しました』
と語っている。
「右膝が内折れしにくい」とは
左足が地面に着くまで右膝が折れていない状態のこと